病院の方針・取組み

山口博愛病院
                 病院の方針・取り組み
 
 外来診療においては、消化器内科全般(消化管、肝、胆、膵)、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病、脳・神経科領域、呼吸器、循環器を含めた内科全般の診療とリハビリを行っています。また、けがの処置をする一般外科や皮膚科についても診療をしています。整形外科については、専門医による月一回の診療が行われ、リハビリの指導がなされています。
さらに、疾患の予防や早期発見を推進するため、健診部門や検査部門も充実しています。
 上記のなかでも、とくに当院の特徴として、消化器領域においては、胃および大腸内視鏡検査で数多くの早期癌が発見され、内視鏡手術が行われています。
 また、糖尿病では、専門的な指導が懇切丁寧になされ、適切な治療や栄養指導を通じて、糖尿病による合併症の多くが予防され、予後の改善がなされています。
 また、神経科領域においても的確な診断がなされ、ADLの改善や進行の防止に寄与しています。

 入院は、一般病棟(53床・入院基本料13対1)と、療養病棟(45床・入院基本料1)があります。急性期の治療はもとより、内視鏡手術や糖尿病や排尿のコントールのための短期入院にも対応しております。療養病棟では、脳神経疾患・癌を中心として慢性期に陥り、自宅での医療・介護が困難となった患者さんを主体に全身管理、疾患のコントロール、緩和治療あるいはリハビリを行っております。

 ところで、最近、我が国をはじめとして、先進国における入院患者の多くは高齢患者が占めており、こうした患者さんは、侵襲(外部からの刺激)に弱く、認知症をはじめとする慢性疾患を複数抱えているという特徴を有しています。こうした患者像は、これまでの高度急性期医療体制のみでは対応しきれなくなっており、その結果として、患者の多くは医療処置の必要性がなくなっても退院できず、長期に入院が必要となっているのが現状です。
そうした中、在宅では、療養は不可能なのに、急性期病院から退院を迫られたり、そのことを見越して、最初から入院を拒否されている例が少なくありません。
当院では、そのような患者さんの受け入れにも積極的な対応をしています。
 そこで重要なのが、真の意味での地域包括システムの構築です。
患者さん一人一人に対して、急性期の治療がひと段落つくと、家族も含めて、安心して在宅もしくは在宅に準ずる施設に帰れるように、医師、看護師(在宅支援看護師)、地域連携室(社会福祉士)、リハビリスタッフ、介護支援専門員、薬剤師、管理栄養士、事務スタッフが、退院後の医療体制のみならず、生活を支えるための介護保険を利用したサービスを確立し、緊急の事態が生じたときの受け入れ態勢を整えた上で、在宅に帰る体制を当院は確立しています。つまり、夜間の緊急な受け入れにも対応できる病院のスタッフをはじめとして、在宅への往診、訪問看護師が充実した訪問看護ステーションや訪問リハビリを担うリハビリスタッフ、介護サービスのプランを立てる居宅介護支援事業所、生活全般を介護するヘルパーステーション、これらの機能が円滑に機能するように患者さんとの直接の連携に関与して、まとめ役を担う外来看護師、連携室スタッフ、介護支援専門員、事務スタッフなど、当院では、地域住民が安心して、医療、介護サービスが受けられるように、それぞれの専門職が充実していると同時、各部門は密に連携し、円滑に安心して、患者さんがサービスを受けられる体制を構築しています。

 さらに、当院グループでは、要介護の患者さんを主体に、老人保健施設(80床)、通所リハビリテーションを開設し、入居サービスおよび送迎付きのリハビリやリクレーションを実施して家族を含めた利用者の方を支援する体制を整えています。

 また、当院および関連施設では、上記のサービスを向上させるためにも、職員の労働環境にも腐心し、職員の心身の健康増進を図っています。
そして、病院をはじめ、多くの施設は木々に囲まれ緑豊かな自然環境の中にあります。